吹田市江坂のいしかわクリニック、内科、消化器内科、胃・大腸内視鏡、肛門科
     
  1. HOME
  2. コラム
  3. 腸炎の症状、治療法、予防法を徹底解説

腸炎の症状、治療法、予防法を徹底解説

腸炎とは?その種類と症状を詳しく解説

腸炎は、腸に炎症が生じる状態で、一般的に腹痛や下痢、嘔吐を伴います。
感染症や生活習慣など、さまざまな原因が腸炎を引き起こす可能性があります。
腸炎には感染性腸炎と非感染性腸炎があり、それぞれ異なる原因や症状があります。
腸炎の種類や特徴について詳しく解説します。

 

腸炎の種類と特徴

腸炎は大きく分けて「感染性腸炎」と「非感染性腸炎」の2つに分類されます。

 

感染性腸炎

感染性腸炎は、ウイルスや細菌、寄生虫などが腸に感染することで発症します。
主に食べ物や水を介して感染することが多く、以下のような原因が考えられます。

  • ウイルス感染:ノロウイルスやロタウイルスなどが原因となり、急激に下痢や嘔吐を引き起こします。感染力が強く、集団で発生することがあります。
  • 細菌感染:サルモネラ菌やカンピロバクターなどの細菌が原因となることがあります。食中毒としても知られており、食べ物が汚染されることが多いです。
  • 寄生虫感染:アメーバやジアルジアなどの寄生虫が腸に感染し、腸内の炎症を引き起こします。

感染性腸炎は、発症から数日で症状がピークに達することが多く、症状が重い場合は脱水症状を引き起こすこともあります。

 

非感染性腸炎

非感染性腸炎は、ウイルスや細菌による感染ではなく、食生活やストレス、薬物などが原因となって発症します。
代表的なものは以下の通りです。

  • 過敏性腸症候群:ストレスや食生活が原因で腸の運動が異常になり、腹痛や下痢、便秘を繰り返す状態です。
  • 薬物性腸炎:抗生物質などの薬が腸内のバランスを崩し、腸炎を引き起こすことがあります。
  • 自己免疫性腸炎:免疫システムが誤って腸を攻撃することで、炎症が生じる状態です。クローン病や潰瘍性大腸炎などがこれに該当します。

非感染性腸炎は、長期にわたる症状が続くことが多いため、生活習慣の改善や薬物治療が重要になります。

 

急性腸炎の症状

急性腸炎は突然発症し、数日間にわたって下痢や腹痛を引き起こす病気です。
感染性腸炎が最も多く見られ、ウイルスや細菌、食中毒が原因となることが一般的です。
急性腸炎の症状は、特に食後や外出先で突然現れることが多いため、早期に症状を把握し、適切な対応を取ることが重要です。急性腸炎の症状は人によって異なりますが、共通して現れる主な症状は以下の通りです。

 

  • 下痢:急性腸炎の最も一般的な症状です。水様便が数回にわたり繰り返し出ることが多いです。ウイルスや細菌が原因の場合、特に感染力が強く、周囲にも広がる可能性があります。
  • 腹痛・腹部膨満感:腸に炎症が起きることで、腹部に痛みや張りを感じることがあります。特に食後やトイレに行きたくなるタイミングで強くなることがあります。
  • 吐き気・嘔吐:ウイルス性や細菌性の場合、吐き気や嘔吐が発生することがあります。これが続くと、体が水分を失い脱水症状を引き起こすこともあります。
  • 発熱:腸炎に伴い、軽度の発熱が見られることもあります。特に細菌性の腸炎では発熱の症状が強く現れます。

急性腸炎の症状は通常、数日内に治まりますが、症状が長引く場合や重篤化する場合は、速やかに医師の診断を受けることが大切です。

 

腸炎の治療法:薬物療法と生活習慣の改善

腸炎の治療は、原因や症状の程度に応じて異なります。
感染性腸炎の場合はウイルスや細菌を抑えるための治療が行われ、非感染性腸炎では生活習慣の改善と薬物療法が効果的です。
今回は腸炎に効果的な治療法として、薬物療法と生活習慣の改善方法について詳しく解説します。

 

腸炎に効果的な薬物療法

腸炎の治療において、薬物療法は症状を緩和し、回復を促進するために重要な役割を果たします。よく使用される薬を紹介します。

  1. 抗生物質・抗ウイルス薬
    感染性腸炎の場合、原因となるウイルスや細菌に対して適切な薬を処方します。細菌性腸炎の場合は抗生物質を使用し、ウイルス性腸炎の場合には抗ウイルス薬が処方することがあります。ただし、ウイルス性腸炎の場合、抗生物質は効果がないため、ウイルスに特化した薬を使用します。
  2. 整腸剤
    腸内の細菌バランスを整えるために、整腸剤が使われることがあります。腸内フローラ(腸内細菌群)が乱れることで腸炎の症状が悪化することがあるため、整腸剤を使用して腸内環境を整えることが大切です。特に腸内環境が乱れることで、長引く腹痛や下痢を改善する効果があります。
  3. 止瀉薬(ししゃやく)
    急性の下痢が続く場合、止瀉薬が処方されることがあります。ただし、止瀉薬は腸内に溜まったウイルスや細菌を排出する過程を妨げる可能性があるため、医師の指示に従って使用することが重要です。特に感染性腸炎の場合、適切なタイミングで使用することが大切です。
  4. 解熱薬・鎮痛薬
    発熱や腹痛がひどい場合、解熱薬や鎮痛薬を使用して症状を和らげることができます。これらの薬はあくまで症状を軽減するためのものであり、根本的な治療ではないため、必ず原因を特定して治療を行うことが必要です。

 

腸内環境を整える生活習慣とは?

薬物療法に加えて、腸内環境を整えるための生活習慣の改善も腸炎の回復に役立ちます。
腸内フローラ(腸内細菌群)のバランスを整えることで、腸の免疫力を高め、再発を防ぐことができます。
以下の生活習慣を取り入れることで、腸内環境を改善しましょう。

 

  1. 食事の改善
    腸内環境を整えるためには、食事が非常に重要です。以下のような食品を積極的に摂取することが効果的です。

 

  • 食物繊維:野菜や果物、全粒穀物などの食物繊維は腸内フローラを活性化させ、便通を改善します。
  • 発酵食品:納豆やヨーグルト、キムチなどの発酵食品は、腸内の善玉菌を増やし、腸内フローラのバランスを整えるのに役立ちます。
  • オメガ3脂肪酸:サバやイワシなどの魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、炎症を抑える効果があり、腸内の炎症を軽減します。

  1. 適度な運動
    運動は腸内環境に良い影響を与えます。運動をすると腸の動きが活発になり、便通を促進するだけでなく、
    腸内フローラのバランスも改善されます。ウォーキングやジョギング、ヨガなど、無理なく続けられる運動を毎日取り入れましょう。

 

  1. 十分な水分摂取
    腸内の水分バランスを保つことも腸炎の回復に大切です。特に下痢が続いているときは、
    脱水症状を防ぐために十分な水分を摂取することが重要です。
    白湯やスポーツドリンク、ミネラルウォーターなどをこまめに飲みましょう。

 

  1. ストレス管理
    ストレスが腸内環境に悪影響を与えることがあります。過剰なストレスは腸内の動きや免疫機能を乱し、
    腸炎を悪化させる原因となります。リラックスできる時間を作り、趣味や趣向に合わせたストレス解消法を見つけることが大切です。

 

腸炎の治療は薬物療法と生活習慣の改善が両方重要です。早期に治療を開始し、生活習慣を見直すことで、腸内環境を整え、回復を早めることができます。もし腸炎の症状が長引いたり、重くなったりした場合は、早めに医師へご相談ください。

 

腸炎の予防法とは?

腸炎は感染症や生活習慣によって引き起こされるため、予防が非常に重要です。腸炎を予防するためには、日々の生活の中で注意すべき点があります。ここでは、腸炎の予防方法について詳しく解説します。

 

  1. 手洗いを徹底する
    腸炎の原因となるウイルスや細菌は、手を介して体内に入ることが多いため、手洗いは腸炎予防の基本です。外出先から帰宅した後や食事前、トイレの後など、こまめに手を洗うことが重要です。

  • 石鹸と流水で十分に手を洗う
  • アルコール消毒を活用する(特に外出先ではアルコール消毒を活用すると便利です)

 

  1. 食べ物や水に注意する
    食べ物や水を介して腸炎を引き起こす感染症が多いため、食べ物や水の衛生状態には特に注意が必要です。

  • 生肉や生魚は避ける:特に生肉や生魚は細菌が繁殖しやすいため、十分に加熱してから食べましょう。
  • 水の衛生管理:水道水や未処理の水を飲まないようにし、ペットボトルの水を選ぶことをおすすめします。
  • 食材の保存状態を確認:食品が傷んでいないか、冷蔵庫の温度が適切かをチェックし、食品の取り扱いに注意しましょう。

 

  1. 定期的な健康チェックを受ける
    腸炎の予防には、体調に不安を感じた時に早めに医師の診断を受けることが大切です。
    腸炎を引き起こす前に、体調を整えるための対策を行うことで、重症化を防ぐことができます。

 

  • 定期的に健康診断を受ける:特に腸内環境に問題がある場合、早期に発見して対処するために健康診断が役立ちます。
  • 便秘や下痢が続く場合は早めに受診する:長期間の便秘や下痢は腸炎の兆候かもしれません。
    異常を感じたら、早期に医師に相談しましょう。

 

腸炎の受診タイミング

腸炎は多くの場合、数日内に自然に回復しますが、症状が長引いたり、悪化したりする場合は、早期の医師の診察が必要です。
腸炎が疑われる場合、どのタイミングで受診すべきかを見極めることが重要です。
ここでは、腸炎が疑われる場合の受診目安について詳しく解説します。

 

腸炎が疑われる場合の受診目安

腸炎の症状が現れた場合、早めに受診することで症状の悪化を防ぎ、迅速な治療が可能です。以下のような場合には、できるだけ早く医師に相談しましょう。

  1. 下痢が続く場合
    腸炎の最も一般的な症状は下痢ですが、通常は数日以内に改善します。しかし、下痢が続く場合は、腸炎以外の病気が隠れている可能性もあるため、次のような場合には受診を検討しましょう。

    • 3日以上下痢が続いている
    • 下痢に血液や粘液が混じっている
    • 下痢とともに強い腹痛が伴う

    特に血便や粘液が含まれている場合は、細菌性腸炎や他の重篤な疾患の兆候である可能性があるため、早期の診察が推奨されます。

  2. 嘔吐が続く場合
    腸炎に伴う嘔吐が続くと、脱水症状を引き起こす恐れがあります。嘔吐が続く場合、以下の症状を伴う場合には、すぐに受診することが大切です。

    • 嘔吐が1日以上続く
    • 嘔吐物に血液が混じっている
    • 吐き気がひどく、飲み物を摂取できない

    嘔吐が止まらず、体力が消耗する前に医師の診察を受けることをおすすめします。

  3. 高熱が続く場合
    腸炎がウイルス性や細菌性である場合、発熱を伴うことがありますが、38度以上の高熱が続く場合は注意が必要です。
    特に発熱が長引くと、体調がさらに悪化することがあるため、以下の場合には受診を早めましょう。

    • 38度以上の高熱が3日以上続く
    • 発熱とともに強い腹痛がある

    特に細菌性腸炎の場合、発熱が続くことが多いため、原因を特定して適切な治療を受けることが重要です。

  4. 脱水症状が見られる場合
    腸炎が引き起こす下痢や嘔吐は、脱水症状を引き起こすことがあります。脱水症状は命に関わることもあるため、
    以下の症状が見られた場合は、すぐに医師に相談しましょう。

    • 口が乾く、喉が渇く
    • 尿の量が減る、または色が濃くなる
    • めまいや立ちくらみがある
    • 肌の乾燥が目立つ

    特に高齢者や子供は脱水症状が進行しやすいため、早期に対応することが必要です。

  5. その他の症状がひどくなる場合
    腸炎に伴う症状が次第に悪化する場合、例えば、腹部の膨満感や食欲不振が長期間続く場合などは、
    他の疾患が影響している可能性があるため、早めに受診しましょう。

    • 腹部の膨満感がひどくなる
    • 食欲が全くない、または吐き気が強い

    これらの症状が現れた場合も、腸炎が悪化しているか、他の病気の兆候である可能性があるため、専門医に相談することが重要です。

当院で行う腸炎の検査方法

腸炎の症状が現れた際には、適切な検査を行うことで正確な診断を下し、最適な治療を提供することができます。
当院では、最新の医療機器と技術を駆使し、患者様一人ひとりの症状に最適な検査を実施しています。
以下に、当院で行う腸炎の主な検査方法をご紹介いたします。

  1. 血液検査
    血液検査は腸炎の進行具合や体の状態を把握するための基本的な検査です。以下の項目をチェックすることで、炎症の程度や感染の有無を確認できます。

    白血球数:感染症がある場合、白血球数が増加します。
    CRP(C反応性蛋白):炎症の指標として、腸内の炎症がどの程度かを確認します。
    電解質バランス:下痢や嘔吐による脱水症状が疑われる場合、体内の電解質のバランスを確認します。

    これらの結果を基に、腸炎の治療方針を決定し、患者様に最適な治療を提供します。

  2. 腹部レントゲン検査
    腹部レントゲン検査は、腸の状態や腸内の異常を確認するための検査です。
    特に、腸の拡張や腸内にガスがたまっている場合、腸閉塞や炎症が疑われる際に有効です。
    この検査は体に負担をかけず、迅速に腸の状態を確認することができます。

    • 腸の拡張の有無:腸閉塞の兆候がないか確認します。
    腸内ガスの状態:ガスが滞留している場合、腸の動きに異常があることが分かります。

    腹部レントゲンは、腸炎の初期診断において非常に有効です。

  3. 腹部エコー検査
    腹部エコー(超音波)検査は、体に負担をかけずに腸の状態や腸内の炎症を確認できる検査方法です。
    この検査では、リアルタイムで腸の状態を視覚的に確認できるため、腸炎の進行具合を把握するのに役立ちます。

    腸壁の厚さや腸内の血流の状態:腸炎が進行している場合、腸壁が厚くなることがあります。
    腸間膜の状態:腸間膜に炎症や腫れが見られる場合、腸内での異常が疑われます。

    当院では、高精度な腹部エコー機器を使用して、腸内の微細な異常も見逃さないようにしています。

  4. 便培養検査
    便培養検査は、腸炎の原因となる細菌やウイルスを特定するための重要な検査です。
    腸炎の症状が続く場合、便中の病原菌を特定することが治療の第一歩となります。

    細菌検査:サルモネラ菌やカンピロバクターなど、食中毒を引き起こす細菌を検出します。
    ウイルス検査:ノロウイルスやロタウイルスなど、ウイルス性の腸炎の原因を調べます。

    便培養は、腸炎の根本的な原因を突き止め、必要な治療を開始するための重要な手段です。

  5. 内視鏡検査(大腸カメラ)
    大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、腸の内側を直接観察できる精密検査です。腸炎が慢性化している場合や、
    他の病気が疑われる場合に行います。内視鏡を使って、腸内の炎症や潰瘍、出血などを直接確認することができます。

    • 腸内の炎症や潰瘍の有無
    • 腸内に異常なポリープや腫瘍がないか



当院では、最新の内視鏡機器を使用し、患者様に最小限の負担で精密な検査を実施しています。
リラックスできる環境を提供し、検査中も安心していただけるよう配慮しています。
腸炎の症状が現れた場合、早期に適切な検査を行うことで、症状の悪化を防ぎ、迅速な回復が期待できます。
お気軽にご相談ください。