吹田市江坂のいしかわクリニック、内科、消化器内科、胃・大腸内視鏡、肛門科
     
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慢性疾患の診断と治療

貧血

貧血とは、赤血球の数やヘモグロビン量が減少し、酸素運搬能力が低下する状態を指します。貧血には、鉄欠乏性貧血、ビタミンB12欠乏性貧血、腎臓病性貧血、溶血性貧血、骨髄異形成症候群などがありますが、一般的によくみられるのは鉄欠乏性貧血です。
貧血の症状には、疲れやすい、息切れ、めまい、立ちくらみ、動悸、頭痛、手足の冷感、皮膚や爪が脆くなる、口内炎、食欲不振、肌の色が青白くなる、髪が薄くなる、月経量の減少などがあります。
また、重度の貧血では、心臓の負担が増え、心筋梗塞や心不全、脳卒中などの重篤な疾患を引き起こすことがあります。

貧血の原因は、鉄分やビタミンB12、葉酸不足、消化管出血、慢性疾患(腎臓病やがん)、妊娠中の負担などがあります。また、女性は月経による鉄分の損失が大きいため、貧血になりやすい傾向があります。治療法は、原因に合わせた治療を行いますが、一般的には、鉄剤やビタミン剤、葉酸剤の投与、食事改善やサプリメントの摂取、手術などがあります。貧血の予防には、バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動などが重要です。また、月経期間中には、鉄分の補給が必要な場合があります。

 

頭痛

頭痛とは、頭部に痛みを感じる症状のことを指します。頭痛には多くの種類があり、原因や症状も異なります。
緊張型頭痛は、頭の後ろ側や頭頂部など広い範囲に痛みを感じるタイプで、軽度の頭痛から重度の頭痛まで様々です。痛みは時間の経過とともに緩和されますが、長時間続く場合があります。ストレスや疲れ、姿勢の悪さが原因とされています。

片頭痛は、頭の片側に激しい痛みが生じ、吐き気や光や音に敏感になる場合があります。片頭痛は、脳の血管が拡張して神経を刺激することで引き起こされると考えられています。女性に多く、遺伝的な要因もあるとされています。

群発頭痛は、数日から数週間にわたり、頭痛の発作が連続的に起こる症状で、眼の周囲が腫れる、目が充血する、目の周りの皮膚がかゆくなる、鼻水が出るなどの症状が伴います。原因は不明ですが、神経系の障害が関与していると考えられています。

その他にも、偏頭痛、脳腫瘍、脳内出血、髄膜炎、副鼻腔炎、歯科疾患、ストレス、眼精疲労、肩こりなどが頭痛の原因となります。

頭痛に対する治療法は、原因によって異なりますが、一般的には、軽度の頭痛には安静にして休息をとることが効果的です。
重度の頭痛には、医師による診察を受け、鎮痛剤や緊張を緩和する薬物、神経ブロックなどが使用されます。また、ストレスの軽減や生活習慣の改善も頭痛の改善につながります。

 

慢性胃炎

慢性胃炎とは、胃壁の炎症が長期間続いている状態のことを指します。具体的には、胃の内壁が腫れたり、赤くなったり、傷ついたりすることで症状が現れます。

慢性胃炎の主な症状には、胃痛、胃もたれ、吐き気、食欲不振、下痢などがあります。また、胃酸や胆汁が逆流して喉や口の中がイガイガする場合もあります。

慢性胃炎の原因としては、Helicobacter pylori(ピロリ菌)の感染や、飲酒、喫煙、ストレス、長期間の薬の使用などが挙げられます。

また、自己免疫疾患や胃がんのリスクも高まることが知られています。治療には、ピロリ菌の除菌、胃酸を抑える薬、ストレス解消などがありますが、早期発見・早期治療が重要です。

 

胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸の内壁が傷つき、痛みを引き起こす疾患のことを指します。
具体的な症状としては、胃痛や腹痛、胸焼け、吐き気、嘔吐、食欲不振、便秘または下痢などが挙げられます。また、血便や黒い便が出る場合もあります。症状の重さや頻度は患者によって異なります。

胃・十二指腸潰瘍の主な原因は、Helicobacter pylori(ピロリ菌)感染や、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用、ストレス、喫煙などが挙げられます。また、遺伝的な要因も関与しているとされています。

治療法としては、ピロリ菌の除菌、胃酸を抑える薬、NSAIDsの中止、ストレス解消、食事の改善などがあります。胃・十二指腸潰瘍は放置すると合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。

 

下痢

下痢は、消化管の運動や水分・電解質のバランスが崩れることにより、腸内の排泄物が通常よりも速く腸を通過してしまい、水分や電解質が吸収されずに便として排泄される状態のことを指します。

具体的な症状としては、軟便または水様便が続く、排便回数が増える、腹痛、腹部膨満感、吐き気、嘔吐、熱感、脱水症状(口渇、喉の渇き、尿量の減少、皮膚の乾燥、めまいや頭痛など)などが挙げられます。

下痢の原因は様々で、細菌、ウイルス、寄生虫、食中毒、アレルギー、ストレス、薬剤、消化器官の障害などが考えられます。また、過剰なアルコール摂取や大量の油脂や砂糖を含む食事、腸内細菌叢のバランスが崩れるなどの生活習慣も要因になることがあります。

下痢は自然に治まることが多いですが、脱水症状が進行する場合や、原因が細菌やウイルスなどの感染症の場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。また、脱水症状を防ぐために十分な水分補給をすることが必要です。

 

便秘

便秘とは、排便が少なく、便の硬さや量が少なく、排便が困難な状態を指します。一般的には、1週間に3回以下の排便がある場合を便秘と定義されます。

便秘の主な症状は、排便が減少し、便が硬く、量が少なく、排便が困難なことです。その他に、腹痛や腹部膨満感、吐き気や食欲不振などの症状もあります。

便秘の原因はさまざまで、食生活の乱れ、運動不足、ストレス、加齢などが挙げられます。また、病気や薬の副作用なども原因となることがあります。便秘は長期間続く場合、大腸がんのリスクを高めることもあるため、早期に改善することが重要です。

 

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、骨の密度が低下して骨がもろくなる病気で、骨折や転倒による骨折が多く起こることが特徴です。骨粗しょう症は、主に女性に多く、加齢とともに発症することが多い病気です。

骨粗しょう症の主な症状は、骨折や腰痛、身長の低下、猫背などです。骨折は特に脊椎骨や大腿骨、前腕骨などが多く、軽度の外傷でも骨折しやすく、治癒にも時間がかかります。

また、腰椎骨折によって脊柱管狭窄症が起こることもあります。

骨粗しょう症の原因は、加齢、女性ホルモンの減少、喫煙、運動不足、栄養不良、遺伝などが挙げられます。治療には、適切な食生活、運動、ビタミンD・カルシウムの補充、薬物療法などがあります。また、骨粗しょう症の予防としては、適度な運動、バランスのとれた食生活、禁煙などが重要です。

 

甲状腺疾患

甲状腺疾患とは、甲状腺が正常に機能しなくなることで引き起こされる病気の総称です。
甲状腺は、体内の代謝や成長、神経系の機能に関わるホルモンを分泌しており、その異常によりさまざまな症状が現れます。

甲状腺機能亢進症(Graves病)では、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、体温上昇、動悸、多汗症、体重減少、下痢などの症状が現れます。

甲状腺機能低下症(原発性甲状腺機能低下症や自己免疫性甲状腺炎)では、甲状腺ホルモンが不足することで、体温低下、倦怠感、便秘、体重増加、皮膚の乾燥などの症状が現れます。

また、甲状腺に腫瘤(結節)ができる甲状腺腫瘍や、甲状腺の細胞ががん化する甲状腺がんも存在します。これらの病気は、甲状腺の機能やホルモンの分泌によって、さまざまな症状が現れます。