吹田市江坂のいしかわクリニック、内科、消化器内科、胃・大腸内視鏡、肛門科
     
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血便

血便が出た際には、原因が肛門からか、大腸からか両者の観点から診療のできる肛門、消化器内視鏡、消化器病の専門医を受診することをお勧めします。
大腸肛門病専門医の肛門診察は当日の通常診療で可能です。そこで肛門からの出血であることがわかれば肛門疾患の治療を開始しますので大腸内視鏡は不要となります。
肛門に異常がなければ病状に応じて消化器内視鏡専門医として大腸内視鏡検査などの相談をさせて頂きます

便潜血検査とは

血便には目で見てわかるものと、見た目ではわからないほど微量の血液が便に混じっているものがあります。ご自分で見て明らかにわかる排便時の出血がある場合は大腸癌をはじめ、大腸にご病気がある可能性がありますので大腸癌検診、便潜血検査を受けるのではなく、精密検査としての大腸内視鏡検査、あるいは大腸肛門病専門医の肛門診察を受けることをお勧めします。
ご自分の目で見てわかるような排便時出血がある場合は、微量の出血を検出する便潜血検査を受ける意味がありません。

ご自分の目で見てわからない微量の血液が混じった血便は、便潜血検査でわかります。

便潜血検査では、大腸がんやポリープなどによる出血が便に混じっていないかを調べます。便潜血検査は微量で目には見えない出血を検出する検査です。がんからの出血は間欠的である(出血する時もあればしない時もある)ため、2日分の便を採取します。がんからの出血は上記のように間欠的であるため、便潜血検査陽性となった場合にもう一度便潜血検査を行うということはしてはならないとされています。

便潜血検査は大腸がんのスクリーニング検査として行われていますが、便潜血検査で陽性となった場合は大腸から肛門までのどこかで出血が起こっているということなので、原因を確かめるためには精密検査が必要になります。
大腸がん健診で要精密検査になったのに精密検査を受けなかった方は、受けた方より死亡率が4倍高いというデータもありますので、便潜血検査で陽性になった方は、「たまたまだろう」とか、「いぼ痔からだろう」などと放置せずに精密検査としての大腸内視鏡検査、大腸肛門病専門医の診察をうけましょう。

検査方法

微量の血液を発見するため、また、大腸がんからの出血は間欠的(出血する時もあればしない時もある)であるため1日1回、2日分を採取する2回法が行われています。便中の血液は時間経過とともに残存率が低下するため、1週間以上経過すると正確な検査ができません。そのため、なるべく早く、少なくとも検診の1週間以内に採取する必要があります。

便潜血検査陽性について

便潜血検査は、健康診断などで大腸がんのスクリーニング検査として行われており、陽性の場合は大腸に大腸がんなどの出血する病気が存在する可能性があるので大腸内視鏡検査を受ける必要があります。

便潜血検査陽性の方が大腸内視鏡検査を受けていただくと確実に死亡数は低下できます。大腸がん検診(便潜血検査)は、全てのがん検診のなかで唯一の推奨度Aです。

国の指針は大腸がんの一次検診の方法として、便潜血検査を勧めており、「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン」(2005年)で、「一定の集団の大腸がんによる死亡率を減少させる」という大腸がん検診の目的に合致すると科学的に証明されています。

便潜血2日法では進行がんの約80~90%、早期がんの約50%を発見することができるといわれています。
便潜血検査は、大腸に病気があるかを診ているのではなく、あくまでも出血しているかを診ておりますので、精密検査の大腸内視鏡検査を受けて結果的に問題ないという結果となることも少なくありません。ただ、健診で精密検査が必要となった場合に精密検査を受けないのであれば、そもそも健診を受ける意味がありませんし、健診で要精密検査となり放置して後日手遅れとなる方もしばしばおられます。
便潜血陽性で精密検査としての大腸内視鏡検査を受けた場合将来大腸がんになる可能性のある大腸ポリープが発見されるケースは30%近いとされています。精密検査で大腸内視鏡検査を受けた場合、そこで発見された前がん病変の大腸ポリープは、その場で切除することができるため、将来の大腸がん予防になります。
こうしたことから、便潜血検査陽性になった場合には、できるだけ早く消化器内視鏡専門医を受診して大腸内視鏡検査を受けることお勧めいたします。
当院では、苦痛の少ない鎮静剤を用いた胃•大腸内視鏡検査に月曜日から土曜日まで対応しております。