2025/06/13
吹田市 江坂にある【いしかわクリニック】です。
「なんだか喉がつかえる感じがする」「飲み込みづらさが続いている」——そんな違和感、軽く考えていませんか? 喉の詰まり感は、風邪やストレスなど一時的な原因で起こることもありますが、実は重大な病気のサインである可能性もあります。
このコラムでは、「喉の詰まり」から考えられる病気について詳しく解説します。
喉が詰まった感じがする「咽喉頭異常感症」とは?

喉に何か詰まっているような違和感があるのに、検査をしても異常が見つからない——そんなときに考えられるのが「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」です。
この症状は、主にストレスや不安などの心理的要因によって引き起こされるとされ、実際には喉に異常がないにもかかわらず、違和感だけが強く現れます。
自分でできる!咽喉頭異常感症のセルフチェック
「咽喉頭異常感症かも」と不安な方に向けて、セルフチェックリストをご用意しました。いくつかの項目に当てはまる方や、症状が長引いている方は、咽喉頭異常感症の可能性があるかもしれません。喉の違和感が「気のせい」なのか、それとも身体の異常によるものなのかを判断するためにも、気になる症状がある場合は、いしかわクリニックへご相談ください。
- 喉に何かが引っかかっているように感じる
- 薬を飲んだ後、スッキリ飲み込めた感覚がない
- 喉が腫れているように感じる
- 息がしづらく、圧迫感を覚えることがある
- 飲み物や食べ物がスムーズに飲み込めない
- 喉に軽いかゆみや違和感がある
- チクチクした刺激や軽い痛みがある
- 首元が締めつけられるような不快感がある
「喉の詰まり」に関係する主な原因・病気
風邪や扁桃炎などによる喉の炎症
咽喉頭異常感症の原因として多いのが、喉やその周囲に起こる炎症です。特に風邪によるものはよく見られ、喉の詰まり感とともに、鼻づまりや咳、痰、発熱などの症状を伴うことがあります。そのほか、慢性副鼻腔炎による後鼻漏(粘り気のある鼻水が喉に流れ込む状態)や、喫煙による慢性喉頭炎も、炎症による違和感を引き起こす原因となります。
アレルギーや花粉症で喉がムズムズ・つまるとき
アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルゲン(原因物質)が鼻の粘膜に入り込むことで、免疫反応が起きる疾患です。主な症状としては、さらさらした透明な鼻水、くしゃみ、鼻づまりが挙げられます。この疾患には2つのタイプがあり、ハウスダストやダニが原因となる「通年性アレルギー性鼻炎」は一年中症状が続くのに対し、「季節性アレルギー性鼻炎(いわゆる花粉症)」は特定の時期にだけ症状が現れるのが特徴です。
甲状腺の病気(バセドウ病・橋本病)が影響するケース
甲状腺に異常が起きることで生じるさまざまな病気を、まとめて「甲状腺疾患」と呼びます。 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると起こる代表的な疾患が「バセドウ病」です。この病気では、喉の詰まり感のほかに、疲れやすさ、体重の減少、手の震え、暑さに弱い、下痢や軟便などの症状が見られます。一方で、ホルモンの分泌が不足すると「橋本病」が考えられます。橋本病では、甲状腺の腫れによって喉や首に圧迫感が出ることがあり、あわせて疲労感、むくみ、寒がり、体重の増加、便秘といった症状を引き起こします。
逆流性食道炎で喉に違和感が出ることも
逆流性食道炎は、胃の中の酸や消化物が食道へ逆流することで、食道に炎症が起こる病気です。成人の約10〜20%が発症しているとされ、特に高齢の方に多く見られる身近な疾患です。代表的な症状には、胸やけやゲップ、食後の胃のあたりの痛み、そして酸っぱい液体が口まで上がってくることがあります。また、喉の不快感や声のかすれ、長引く咳が続くこともあります。
鉄分不足が喉の詰まり感につながる場合も
体内の鉄分が不足することによって赤血球の成分であるヘモグロビンが十分に作られなくなることで鉄欠乏性貧血が生じます。鉄分の不足が進行すると、めまい・息切れ・全身のだるさ・顔色の悪さ・耳鳴り・スプーン状の爪など、さまざまな症状が現れるようになります。鉄欠乏性貧血と咽喉頭異常感症との明確な因果関係は確認されていませんが、鉄不足が影響して喉の違和感を訴える方もいるといわれています。
喉の詰まりを早く治すには?

咽喉頭異常感症の改善には、心身のストレスをやわらげることが重要です。無理をせず、信頼できる人に悩みを打ち明けたり、趣味に没頭する時間をつくったりするなど、自分なりのリラックス法を見つけてみましょう。また、喉の乾燥を防ぐために、こまめに水分をとることも症状の
緩和に役立ちます。
この症状は精神的な影響が関与していることが多く、回復までの期間には個人差があります。数日で改善する方もいれば、数か月ほどかかるケースもあります。焦らず、日常生活の中でできることから取り組んでいくことが大切です。
漢方による治療
咽喉頭異常感症をはじめ、西洋薬だけでは改善しにくい症状に対しては、漢方薬による治療が有効な場合があります。当院では、一般的な内科診療に加え、漢方の考え方を取り入れた治療も行っており、体質や症状に応じた処方が可能です。
まずは吹田市の内科【いしかわクリニック】にご相談ください
喉の詰まり感や違和感が続く場合は、吹田市の内科【いしかわクリニック】にご相談ください。
診察の際には、症状が気になり始めた時期や、違和感を覚えたタイミング・状況を詳しくお伝えいただくと、より適切な対応につながります。 喉の違和感が続いて不安な方は、どうぞお気軽にご相談ください。